朝、起きるといつものようにスマホの目覚ましを止めて起きる。
「ああ、もう朝か。」
なんだか、毎日があっという間に過ぎてしまう。
コロナで自宅で仕事をすることも増えたし、外食に外に出たり、友達を遊びに出ることも減った。
毎日が会社から言われたことをやる毎日。暗澹たる思いがする。
仕事はオンラインで会社の同僚とチャットをすれば完結するから、人間的な生活をできているように思えない。
灰色の毎日(gray days)
そんな思いを抱いていた。
ある日の日曜日。
もうどうしようもない衝動にかられて行くあてもなく、外に繰り出した。
今日は、びっくりするくらいの晴天だ。
近くの公園にゆくと、思っていたよりも人がいる。
3歳くらいの男の子がお父さんとシャボン玉を吹いている。
小さく散らばったシャボン玉がぼくの顔に当たって「ポン」と弾けた。
そのとき「はっ」とした。
(そうか、僕が見ていた灰色の日々は、この男の子にとっては最高のかけがえのない日なんだ。ぼくも、自分の周りにあるものの解釈を変えることでもっとキラキラした日々にすることもできるんだよ、きっと)
公園の芝生に寝転びながら、自分が囲まれているものを考えてみた。
健康な体、大切にしてくれる家族、仲良くできている同僚、まだ見ぬ彼女(笑)
いや、それだけじゃない。
この公園だって、自然だって、1つの花だって、実はキラキラしてるじゃん。
自分が見ていた景色から一歩飛び出すことで、灰色の毎日から輝くものを見出した日曜日だった。
この作品に、灰色な日々の中に囲まれていても、見方を変えれば、きらきらと輝くものに囲まれた日常を表現しています。
素材:アクリル、墨汁、エポキシ樹脂